2012年8月25日土曜日

渋谷区による野宿者排除、7月30日美竹公園行政代執行を許さない

先月渋谷区が行った美竹公園行政代執行への抗議声明が発表されましたので、転載させていただきます。

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<抗議声明>渋谷区による野宿者排除、7月30日美竹公園行政代執行を許さない

6月11日の早朝、渋谷区立美竹公園がフェンスで覆われ、同時に、渋谷区総合庁舎 地下駐車場がロックアウトされました。予告なしの突然の封鎖でした。美竹公園には 野宿者のテントが並び、地下駐車場でも夜、野宿者が身を休めていました。美竹公園 では、渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合(のじれん)の共同炊事が、地 下駐車場では、聖公会野宿者支援活動・渋谷(聖公会・渋谷)の給食活動が行なわれ ていました。

「美竹公園に、災害が起きたときの一時集合場所をつくる」「区政80周年をたたえ る事業の一環として、総合庁舎での緑化工事を行なうに当たり、地下駐車場を機資材 の置き場などに使う」渋谷区は、今回の封鎖の理由をこう説明しています。が、その 狙いが別のところにあるのは明白です。

総合商業施設「渋谷ヒカリエ」がオープンするなど、今、渋谷駅周辺での都市再開発 が社会的な注目の中で進んでいます。今後15年以上に及ぶ再開発を推し進めるため に、野宿者を追い出すこと、野宿者が集まる炊き出しをさせないことが、今回の封鎖 の目的です。

渋谷区が行うべきは、野宿者排除ではなく、居住権、生存権を、野宿者を始め万人に 保障することです。また、野宿者、支援者と丁寧な話し合いの場をつくることです。 この2カ月弱、私たちは渋谷区に、繰り返しこう訴えてきました。閉庁後も、総合庁 舎・区長室フロアで区長の回答を待ち続けた日もありました。

しかし渋谷区が、私たちの声に耳を傾けることはありませんでした。渋谷区は7月3 0日、大量の警察官、警備員、職員を動員して美竹公園での行政代執行を強行しまし た。私たちが様々な立場から反対のアピールを行っている中で、野宿者のテントなど を強制撤去しました。行政代執行について裁判(宮下公園国賠訴訟)や国政レベルで の批判すらなされているにも関わらず、渋谷区は一向に反省せず人権を軽視した蛮行 を続けています。地下駐車場のロックアウトを解く様子も、まるで見受けられません。

社会の中に貧困と格差が広がっていく一方で、都市再開発などによって「官民」一体 となって大企業利益を優先し、ますます貧しい人が生きていく場所が奪われていま す。渋谷をこのような動きの「モデルケース」にさせないためにも、居住権・生存権 を求め、都市再開発を撃つ取り組みを、今後もより多くの人と共に取り組んでいきた いと思います。 (2012年8月17日)


野宿者有志/渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合/聖公会野宿者支援活動・ 渋谷/みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会
連絡先 東京都渋谷区東1‐27‐8(202号) 080(3127)0639
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