2020年10月18日日曜日

中曽根康弘元首相葬儀への国費使用に対する抗議声明

 元首相葬儀の国費使用反対、ならびに弔意表明を求めることに反対声明を作成しました。 この声明を出した「中曽根康弘元首相国費葬儀反対『サボテンスタンディングデモの集まり』」とは有志の仲間で『サボテン』とはこの社会の中で心身疲労しており佇んでいるだけでもいいから抗議しようと言う意味で名付けました。 以下、抗議声明と、そのチラシ(といっても直接配布はできないので画像をつけて)です。

(以下声明)
中曽根康弘元首相葬儀への国費使用に対する抗議声明
中曽根康弘元首相の葬儀になぜ1億円近い国費を使わないといけないのでしょう。違うところで使うべき国費(=税金)があるはずです。その根拠を中曽根康弘氏の言動をもとに以下列挙いたします。
中曽根康弘元首相、あなたは第二次大戦中海軍主計士官でした。あなたは下記のように書いています。
「原住民の女を襲うものやバクチにふけるものも出てきた。そんなかれらのために、私は苦心して、慰安所をつくってやったこともある。」『終りなき海軍』(松浦敬紀・編/文化放送開発センター/1978)
しかも防衛省にそれを裏付ける資料も存在しています。あなたは帝国的価値観を正当化し開き直る能力に満ち満ちていました。
あなたは戦後1955年に成立した「原子力基本法」の法案作成者の一人です。その際の演説でこう語りました。
「すでに、外国においては、原子力はかっては猛獣でありましたけれども、今日は家畜になっておる。遺憾ながら日本国民はまだこれを猛獣だと誤解しておる向きが多いのです。(中略)われわれが、雄大な意図をもって、二十年、三十年努力を継続いたしますならば、必ずや日本は世界の水準に追いつくことができ、国民の負託にこたえることができると思うのであります。」
日本に資源がないという理由で推進した原子力政策。しかし現実は2011年3月11日の東京電力福島第一原発事故やそれ以前の東海村での原子力事故等数々の事故が起き、その度に身体の損傷そして人命が奪われました。原子力発電所での労働により体を壊し命を失った人々もいます。あなたは見事な「楽観性」一般的に言う「見通しの甘さ」により現実を無視し続けたのです。また原爆の被ばく者に対し「病は気から」と、韓国人被ばく者の前では「日本は単一民族だからうまくいく」と言い放ちました。
政権につくための変わり身の早さで風見鶏と言われ、支持基盤の脆弱さゆえ首相就任後は「国民」の支持を得るため水泳や禅をする姿をTVで見せるパフォーマンス政治は小泉純一郎や安倍晋三、「パンケーキ」菅義偉首相らに引き継がれました。そして1983年、あなたは首相就任直後の訪米の際米紙社主との朝食会で「日本列島を不沈空母のように強力に防衛する」と発言しました。その「防衛」のための在日米軍基地は、あなたの住んでいる場所の近くではなくあの頃も今も沖縄に集中させているのです。
1985年8月15日あなたは戦後初の「内閣総理大臣」として「公式」に靖国神社に参拝しました。<信教の自由><政教分離の自由>などものともせず、それは後に小泉元首相にも引き継がれ、政教分離をガタガタにしました。
国鉄労組(国労)を潰し、日本労働組合総評議会、通称「総評」をつぶし、日本労働組合総連合会、通称「連合」を作り上げました。今や連合は「日本会議」と名を並べて天皇即位を祝う組織となりました。あなたの思いは願ったり叶ったりでしょう。のちにあなたは国鉄分割民営化の真の目的は国労を潰すことだったと自ら発言しています。労働者への無関心ぶりは日本の今の自民党を中心とした政治家が見習っているのでしょう。
1985年男女雇用機会均等法の成立。一見良さげな法律ですがすかさず派遣法・第3号年金制度も成立させ女性の分断にも成功しました。さすが新自由主義実現の責任者です。「慰安所」を作り複数の国の女性へ日本軍が性暴力を行った責任者の一人だっただけのことはあるというべきでしょうか。
「売上税」という消費税につながる政策もあなたが首相の時代に作られました。廃案になりましたが、今や消費税は10%。個々人は増税に苦しみ企業を遇するあなたの価値観は今や見事に実現されております。
いわばあなたは30年後の現在において多くの人の苦しみの元となった制度や慣習の原型を作りました。しかもそれらを「素晴らしいこと」として日本政府は最高位の勲章である「大勲位菊花章頸飾(きっかしょうけいしょく)」をあなたに授与しました。こんな勲章は私たちには無価値ですがその結果葬儀を「国費(=税金)」で行い、あなたの行いを「良きもの」とさせ、全国の国立大学や教育委員会に弔意表明を求める日本政府に抗議いたします。
中曽根康弘元首相国費葬儀反対「サボテン」スタンディングデモの集まり
(*『サボテン』とはこの社会の中で心身疲労しており佇んでいるだけでもいいから抗議しようと名付けました)
(ここまで)

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