2012年9月18日火曜日

シンポジウム「女性の貧困問題はなぜ取り残されたのか ~女性の貧困問題を今こそ可視化する~」

下記シンポジウムが、 11月17日(土)東京・大妻女子大学で行われるそうです。
(以下、転載)

第2回生活困窮者連絡協議会

テーマ「女性の貧困」
シンポジウム「女性の貧困問題はなぜ取り残されたのか ~女性の貧困問題を今こそ可視化する~」

2008年のリーマン・ショック以降、「派遣切り」などで非正規労働者が解雇され、企業の倒産等で生活困窮に陥った人々が住居を喪失し、路上に放り出されました。それによってわが国の「貧困問題」の実態があぶり出され、それ以降、反貧困運動は積極的に展開されましたが、しかし、そのことによって「女性の貧困」の実態が可視化されたわけではありません。「女性の貧困」の中に隠蔽されている実態を可視化していくことは、「貧困問題」のありようを紐解く鍵と言えます。
第1回生活困窮者連絡協議会の報告会では、自立援助ホームを退所した後、生活のために性産業で身体を売ったり、頼る大人がいないために行きずりの男性に利用されたりするケースなど、若者の生活困窮状態が報告されました。住居を喪失した女性たちは傷つきながら生きていかざるをえない実態を持っています。

“女性福祉の最後の砦”ともいわれる婦人保護施設の利用者実態調査によれば、「貧困」をベースに、劣悪な養育環境の中で性虐待を受けたり、性売買に巻き込まれたり、複合的な暴力による人権侵害を受け、転々としながら生きてきた女性たちが多数存在しています。施設の入所理由は、「生活困難」がトップに挙がっているものの、その背景には、女性差別や暴力被害、障がいやPTSDなどの複合的な要因があり、生きることを困難にさせられた女性たちの姿が浮き彫りになっています。特筆すべきは、施設の多くの女性たちが「暴力被害」を受けているという事実です。暴力の加害者は夫、両親、兄弟、他の親族です。要するに、信頼関係を築く近親者から性暴力を受けているということです。人との信頼関係の構築が削がれる状況に置かれ、奪われた人生を取り戻すこともできず、自らの命を絶つ女性も少なくないと言います。私たちは、こうした女性たちの実態に目を塞ぐわけにはいきません。「安心と信頼に満ちた社会」を構築するためには、私たち一人ひとりが社会の当事者として何ができるかを考え、行動することが大切です。

第2回生活困窮者連絡協議会では、以上の視点から「女性の貧困」の問題に舵を切り、その問題を通して本質的な「貧困問題」に肉薄したいと考えています。そのために、第2回のテーマを「女性の貧困」とし、第1部はシンポジウムという形式を取って、①女性における非正規労働者問題、②女性野宿者と家庭内ホームレス、③女性に対する暴力と貧困の連鎖、④在日・外国人女性の貧困、⑤女子学生の貧困、⑥DV被害と貧困(その後の困難)、⑦セクシュアル・マイノリティの困難性、⑧障がい者女性の困難性、⑨単身女性の貧困、⑩シングルマザーの貧困、⑪高齢女性の貧困、を取り上げ、第2部では、各支援団体からのアピールをしていただきます。

日 時 : 11月17日(土) 12時30分~17時 (開場12時15分~)
場 所:大妻女子大学千代田校・図書館
参加費: 500円(資料代)
定 員 : 約60名 ※ 会場の都合上、事前にメールでお申し込みください。
連絡先: iku.yama27@gmail.com (担当:山田育男)
対象者: 支援団体、支援者、行政関係者、一般の方

第1部 シンポジウム:テーマ「女性の貧困」
「女性の貧困問題はなぜ取り残されたのか ~女性の貧困問題を今こそ可視化する~」

【報告者】
 丸山聖子氏(婦人相談員)
 二場美由紀氏(婦人保護施設支援員)
 鄭瑛惠氏(大妻女子大学教授)
 鈴木ふみ氏(すぺーすアライズ事務局長・弁護士)
【指定討論者】
 大西連氏(NPO法人自立生活サポートセンターもやい)
 早川悟司氏(児童養護施設・主任自立支援指導員)
 竹下奈都子氏(bond project)

第2部 各支援団体アピール


(転載終了)

0 件のコメント:

コメントを投稿