昨日11月14日に、知り合いのAさんとともに国立歴史民俗博物館に行きました。
「私と行くと無料だよ」と誘ったのですが、本当に「連れ添い」的な状態に。そもそも東京駅から一日一回しか出ないバス乗り場がわからなかったり、「性差(ジェンダー)の日本史」展に入るには予約のメールのチェックがあるのですが、メールが一瞬見つからず(検索したら出てきた)など、いくつか焦るシーンはありましたが、ともかくも無事に見学できました。
さて。感想ですが。
(1)「性差の日本史」展は「え?そこで終わり」感はある。だけど図録が凄いので、ぜひ図録は入手!
(2)あと、「性差の日本史」展会場は一回入って出口を出てしまうと、もう一度会場に入ることができないので、とにかく一回でじっくり見るように!
(3)常設展がいい!
の3点です。
(1)については、女性の主に社会参画というか労働の話というか、「ジェンダー」となると広いからどうまとめるかというのは難しいかな、という印象があります。
またいわゆる性労働・生産業については。「遊女」(中世くらいまで):〜「遊郭」(江戸時代まで)」〜「国営管理(赤線・青線等)制度」(明治から戦後)と言った流れは掴めるのですが、植民地に絡むところとかは(いわゆる「慰安婦」と呼ばれた人たちのこと)はあまり触れていません。あと、現代の「風俗業」と呼ばれる性産業・性労働については触れられていません。「金銭を介して性サービスを提供」ということはずっと古くからあったと思うのですが、やっぱり時代においてかなり背景や制度は違うという事実を踏まえるのは大事なことかと思います・・・。
(2)これは一回さーっと見てもう一回じっくり見たい!という方は何卒ご注意!あと結構土日は混んでいるので、できうれば平日がいいのかもしれないです・・・。
(3)あと本日強調したいのはここ!日本史に精通している方なら良いのかもしれませんが、日本史あんまり詳しくないんだよーという方はこの常設展をじっくり見ればかなり日本史が鮮明になるのでは、と思います。
私はたまたま「性差の日本史」会場に近い「現代(1930年代〜)」の展示場に入ったら、これが素晴らしくて。国防婦人会が実際使ってたタスキとか!植民地にしていたサイパンで使っていた日本語の教科書とか!しっかり日本による植民地支配時代も展示されています。
ちなみにこの展示場はこの日は空いてたのですが、父子(子は10歳未満くらい)と思しき二人が私の近くで会話をしていたのですが
「外国とは戦争をするものなんだよね?」(子ども)
「いや、外国だからって戦争する必要はないよ」(父)
「えー。外国の人と仲良くなれるの?」(子ども)
「仲良くなれるよ。外国だからって戦争をする必要ないし、個々人は仲良くなれるよ。」(父)
という会話が・・・。子どもの方よ、外国の人とは仲良くなれないというのはどんな情報からそう思ったのかしらと思いつつ、お父さんにエールを心の中でそっと送りました。
しかし佐倉は東京や埼玉からは遠いのが難点(と言っても千葉も広いので千葉県に住んでいても佐倉が近いとは限らない)。東京駅から高速に乗って1時間40分くらいはかかり、しかも博物館から東京駅までのバスは15時発の一本しかないので、常設展をくまなく見たい方は、いっそ佐倉に前泊すると良さそうです・・・。
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